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バックアップ あなたはデータを如何に保存する?

写真の保存メディアがフィルムであった時代、カビが生えないフィルムの保管が何より重大事でした。
デジタル時代の撮影結果の保存、すなわちデータファイルのバックアップは皆さんどのようにしてますか?

撮影した画像データを末永く保管しておくことをバックアップと言います。
今、手元のPCのハードディスクやメモリカードに何気なく保管していてOK、と思っていませんか?

そのPCは何時までも異常なく動作していますか?
そうです、不慮の事故はある日突然発生して、大事なデータが一瞬で消えてしまうことがあるのです。




■時代とともにメディアは進化
鉄道写真の再開が2005年。その後6年間に撮影したデータは270GB(ギガバイト)ありました。

最初の3,4年はDVD-Rに逐一データを保管していました。
日本製の少しだけ高価な有名ブランドのDVD-Rメディアを使っていました。

しかしDVDにバックアップするのが次第に面倒になってきました。
毎回撮影の後、1時間ほど掛けてデータをコピーする必要があります。

メディアの容量は日進月歩で増加しています。2000年台前半、2GB〜4GBのメモリメディアが
全盛だった頃は4.7GBのDVD-Rに問題なくデータ保管が出来ていました。

約10年後の2016年現在、64GBのSDメモリカードが約3000円です。ちなみに1GB約47円。
目一杯撮影したら、64÷4=16枚のDVD-Rメディアが必要になります。丸一日以上かかります。

はっきり言えば「やってられない」。バックアップに休日まる一日費やすなどばかげている…
そこで考えたのが丸裸のHDDにバックアップする方法です。

秋葉原や大型量販店のPCパーツコーナーに行けば、装置としてむき出しのHDDが売られています。
これを「バルク品」と言います。bulk=積荷、ばら荷という意味です。

2010年初期で500GBのHDDが約5000円前後だったと記憶しています。
(2016年現在、1TB(テラバイト=1000GB)で5000円です。価格に対して容量が倍増ですね)
これをバックアップメディアに使うのです。



■kurahassan流秘伝バックアップ
バルクのHDDはそのままでは使えません。装置間の配線が必要でPCの知識も要ります。
センチュリーから出ている「裸族のお立ち台」を購入してPCと接続します。
現在の主流はSATA=シリアルATAです。意味は日経のパソコン関係の辞書で調べてみて下さい。

手順は簡単。
(1) ある程度撮影回数をこなしたら、PCに「裸族のお立ち台」を接続してバルクのHDDをセットします。

(2) 前回バックアップした次の撮影データから最新のデータまでをバルクのHDDにコピー。

(3) バルクHDDが1台では心もとないので、2台用意して同じデータを2台のバルクHDDにコピーします。

(4) コピーが完了したら2台のバルクHDDは耐衝撃、耐湿な環境に保管すればOK.



■いきなりPCが成仏。
トラブル不意にやってきます。2010年の梅雨時、何時も使っているPCが起動しなくなりました。
BIOSは認識するのでCPUは問題なく動作しており、結局HDDが動作不可でした。

実は数ヶ月前から電源投入直後にブルー画面が頻繁に発生していました。
ブルー画面とはPCに致命的なエラーがあり、証拠保全のためメモリ状態のすべてをHDDに保存する状態です。

私は短気ゆえ、ブルースクリーン中に電源スイッチを4秒押して再起動、を繰り返していました。
これがHDDに致命傷となったようです。

HDD書き込み中の電源断は、HDDのメディア表面に深刻な打撃を与える場合があるからです。


しかし。上記のようにバルクHDDにデータをバックアップしていたため、新たにPCを調達後、
環境設定とアプリケーションの再導入だけで問題なくPC作業が再開できました。



■実はそれでも心細い
これで、どちらか1台のバルクHDDが壊れても、残りのバルクHDDが生きていればOK.
生き残ったHDDを別の新品のバルクHDDにコピーしていけば良いのです。
こうすることで実質的にバックアップが無傷で延々と保たれるはずです。

しかし、やはりこれでも心もとないのです。

仕事柄、お客様ビジネスシステムの構成をチェックすることがあります。
大抵のシステムではお客様データを万全にバックアップのために保全策が考えられています。

その一策として、LTO=Linear Tape-Open 規格のテープにバックアップ、があります。
システムを構成するサーバ(PCの大親分)のHDDを丸ごとテープメディアにバックアップする仕掛けです。

ただし、ビジネス用途に考えられているのでお値段は安くて数十万円。
テープメディア1本もバルクHDD1個に負けず劣らず、です。

度胸とオカネが十分なら、撮影データはこのLTOにバックアップする価値は十分にあります。
本当に失いたくないデータなら、メディアは銀行の貸金庫に入れる、と言う策も視野に入れても良いでしょう。



■個人で扱うデータも膨大だ
何とかパーソナル用途に使えるLTはヒューレット・パッカード社から10万円程度で販売されてます。

ビジネスの世界では「如何に故障を起こさずにいられるか」と言う考え方はもちろんのこと、
  「故障が起こったら如何に本業の仕事に影響なく代わりの装置を付け替えるのか」
が重要なのです。故障は発生する前提で対応策を何通りか考えて置く必要があります。

備えあれば憂いなし、なのです。


昨今、趣味の世界でも取り扱うデータは数十年前の基幹システム並みになっています。
ならばビジネス世界の考え方をパーソナルな世界に、はあながち大げさではないのです。


取り敢えずは、火事を起こさず地震が起こっても大丈夫なように、頑丈なハコにバルクHDDを入れて保管、
が目下一番適当なバックアップ方法です。

趣味で撮影した結果とは言え、その趣味のためにいくばくかの投資をしている訳です。
やはり結果はできるだけ残すことを考えるべきです。

転ばぬ先のバックアップ、撮影と並んでデジタル撮影時代の重要なアクションですね。