ミニ・ボーグ 67FL、71FLのシステム構成

 2013年12月、BORG67FL望遠レンズセットを購入しました。

 BORGはレンズ、ヘリコイド、鏡筒、補正レンズなど全てのユニットがパーツとして提供されています。
 レンズセットを購入するとこれらパーツが全て別々に小さな箱に詰めてパックされてきます。

 宅急便でセットが到着して梱包を解いてまずすることは・・・

  「カメラに使える望遠レンズとして組み立てる」


 ところが望遠レンズセットは補正レンズ(フラットナーやテレコンバーター)を想定した鏡筒長がセットされていません。
 別途購入のこうした補正レンズを使うために、またまたオプションで鏡筒だけ、しかも必要な長さの鏡筒を購入する必要があります。

 決して机上だけでは判りえない情報です。ではどうするか?? 
 手っ取り早い方法はトミーテックに質問すれば良いのですが、それでは芸がありません。

 ならば、とフィールドに出向いて片っ端から鏡筒を取替え引換え、無限遠に合焦する組み合わせを見つけ出します。


 そうして得られた情報が以下です。

 表形式になっており、左側がレンズ、右側がDSLR=デジタル一眼となってます。





説明





これは67FLとマルチフラットナーの組み合わせで一番コンパクトな構成になっています。
BORG71FLは当初巨大ヘリコイド・ユニットBU-1との組み合わせで購入しました。

ついでにM75絞りユニットも購入してます。 またもや別途絞りユニットを購入するのはもったいないので、
絞りユニットの流用です。

因みにBU-1のほうは冬の丹頂撮影には必須なので手放す予定はありません。
BORGはこうしてパーツは可能な限り新規システムへの流用が可能な、稀有なシステムなのです。




 67FLに1.4倍テレコンバータを付ける場合の構成です。 先のフラットナーの場合に比べて延長筒Lがないと
無限遠に合焦しません。

殆どのヒコーキ撮影者さんは三脚なしで撮影をこなします。大したもんです。
それに引替え当方など軟弱なので三脚に頼ってしまいます。 その際、システム一式を取り付けるために「鏡筒バンド」
も1セット(2個)購入しました。

この構成では延長筒がそれほど長くないので、鏡筒バンドが一つで済んでしまいます。
しかしこれでは安定性が若干ひ弱なので、本来はテレコンバータの部分でも鏡筒バンドをつけた方が良さそうです。






これは71FLにフラットナーを付けて撮影のための構成です。延長筒Lを2個直列にして光路長を稼ぐ必要があります。

鏡筒に貼ってあるシール、これは何も冷やかしで貼っているのではありません。
フィールドは何時もこんな具合に椅子や休憩場所があるとは限りません。むしろ自然の中の方が多いのです。

その環境で迅速にレンズシステムを組み立てるため、鏡筒の前後のねじ山を一々確認していたのでは非効率です。

なので、デジカメ側か対物側か、を一発で判るようシールにしてシンボルも統一しているのです。





71FLに1.4倍テレコンバータを取り付けるには、延長筒L×2に加えて延長筒Mも付ける必要があります。
さすがに鏡筒バンド一つでは 「鏡筒がカメラ重量でたわんでくる」 ので、鏡筒バンドを2つにしてしかもロングプレートでサポートしてます。

67FL用に必要か・・・全く必要ありませんでしたが71FLにはこんな感じで付ける必要があります。
できればもう少し長めのプレードのほうが安定しそうです。

これもいきなりぶっつけ本番で気が付いたのでは撮影になりません。
事前の準備、下調べが撮影に如何に必要かを実感できる一瞬ですね。




鏡筒バンドをアルカスイス互換のクイックシューに取り付けている箇所です。
赤いストッパが、取り敢えずは鏡筒バンドの遊動を防いではくれますが、やはり使用中に遊び始めました。

これだけ短い鏡筒でも2つ鏡筒バンドで固定するほうが安定はします。
しかしそれでは あるパーツのネジと干渉したり、ヘリコイドから出ているネジに当ったりと色々寸法上の制約もあることが判りました。

ならば短めのねじ山2つあるクイックシュープレートを導入すれば解決できそうです。





一応気をつけてシールを貼っているつもりですが、所詮ネジ固定式の鏡筒と対物レンズ。
どうしてもガタガタに見えるのは仕方ないです(笑)

もう少しデザインを考えて、例えば二本帯をデジカメ側、一本帯を対物側とするとか・・・
まあこうして色々悩むのも、このBORGの沼に嵌って楽しい悩みなんでしょうね。




それでは作例など。



BORG67FLに1.08フラットナーを付けて川崎市の浮島公園から撮影したヒコーキです。
さすがフローライトレンズ。これくらいは朝飯前です。





数年前に完成した羽田D滑走路。浮島公園からは多摩川を挟んで対岸になります。
だいたい500mほど向こう側になります。




羽田の国際線には色々カラフルなヒコーキが外国からやってきます。
一瞬、TDAのレインボー飛行機かと思いましたが、違いました。





昔懐かしい全日空のモヒカンジェットです。
滑走路を支えるパイルが夕日に金色に輝いています。




ヒコーキだけでなく東京湾を往来する船もご覧のとおり。

ここに貼っているヒコーキや船は横2000ピクセルで登録してます。
ご自分のPCに一旦ダウンロードして、じーっくり細部を確認して頂きますと、レンズの分解能の概要が判るかと。


以上、ボーグレンズの調整についてのお話でした。